サーフィン保険って?
サーフィンを楽しんでいていつなんどきに自分が被害者または加害者になるかわかりません。
そのためにもサーフィン保険に加入しておくとよいでしょう。
サーファー人口の増加に伴ってサーフィン事故が増え、中には多額の治療費の請求や訴訟に至る深刻なケースもあって、日本サーフィン連盟(NSA)では、1989年から会員を対象にサーフィン中の事故に適用される対人・対物のサーフィン保険に加入しているそうです。このサーフィン保険は対人・対物事故にのみ適用されるもので自分の怪我には適用されません。2002年からは自損事故や接触によって負った怪我にも対応される傷害保険もあります。
正会員(年会費5000円)とオープン会員(年会費3500円)との2種類があり、正会員はNSA主催のサーフィン大会に出場できますが、オープン会員の方は出場できません。保険に関してはどちらも対人・対物保険が自動加入されますが、傷害保険に関してはどちらも任意加入となっています。
入会申し込みはNSA事務局、もしくはNSA登録のショップで聞いたら教えてくれますよ。
もし怪我をしたサーファーを発見したり、加害者になった場合、サーフボードを担架代わりにして海から早急に上げ、応急処置を施して早く医療機関に連絡し手配しましょう。
事故やケガに遭わないための対処法は?
●サーフィンに行く前に天気図や波情報をチェックし、次に波がどのように変化するのかを予測しておく。
●サーフィンをする前に海の中のサーファーがどこから海に入り、どこから陸へ戻ってくるのかをチェックしましょう。日によってカレントや波が変化するので現地でも確かめることが必要になります。
●天気が急に悪くなったり、雷鳴が遠くで聞こえたりすると、すぐに海から上がり、建物や車の中に入り、しばらく様子をみましょう。高い木の近くや広い海岸は雷が落ちやすくキケンです。
●自分の実力や体力を過信せず、無理せずサーフィンを楽しみましょう。テトラポットや河口付近では強いカレントが発生しやすく、パドリング力が落ちてくると抵抗できなくなり、その強いカレントに流されやすくなり、大事になりかねません。
●もし自分がカレントに流されてしまったときは、サーフボードを捨てず、漁船やヘリコプターを見た場合は両手を頭の上で左右に大きく振りましょう。これは世界共通の救難信号です。長時間流された場合には、サーフボードに腹ばいになり、風や水で体温を下げないようにしましょう。
●カレントに流された人を見かけたら、冷静に状況を確認し、最寄の警察所や漁船などに連絡しましょう。
●海難事故は118番です。
実際にあったサーフィン事故
生見海岸1987年8月5日
高知県生見海岸でサーフィンをしていたサーファーに雷が落ち、その周りのサーファーも被害を受け、6人が死亡、6人が負傷。現地には慰霊碑も建てられています。
赤羽根漁港2001年7月5日
赤羽根漁港のテトラポットの近くでサーフィンをしていたサーファーが沖に向かう強いカレントに流され、沖合いのテトラポットに漂着し、ヘリコプターによって救助された。
大洗海岸2001年9月8日
大洗海岸で台風の接近により、午後から波が大きくなり、地元の人の注意を無視してサーフィンをしていた26人ものサーファーが強いカレントに流され救助された。
どのポイントでもありうる事故
ドルフィンスルーをしていたサーファーのサーフボードが浮力で海から飛び出し、ライディングしてきたサーファーの右目下にあたり、大怪我。
どのポイントでもありうる事故
パドリングしながらゲッティングアウトしているサーファーとライディングしてきたサーファーが接触し、パドリングしていたサーファーのサーフボードがライディングしてきたサーファーの耳にあたり鼓膜を損傷。
どのポイントでもありうる事故
同じ波に別々の方向からお互いに向かう形でライディングしてきたサーファーが衝突しそうになり、二人ともプルアウトしたが、そのとき一人のサーフボードがもう一人の胸にあたり、肋骨を骨折。